今年1月、エッセー集「路地のなかの青春」が完成した当時の中野信吉さん(右)と、執筆を支えた妻の藤尾康子さん=姫路市香寺町岩部
今年1月、エッセー集「路地のなかの青春」が完成した当時の中野信吉さん(右)と、執筆を支えた妻の藤尾康子さん=姫路市香寺町岩部

 播磨の月刊総合文芸誌「文芸日女道(ひめじ)」の編集発行人を昨年末まで務めた、中野信吉(しんきち)(本名・藤尾雅行)さん(75)が6月26日に前立腺がんのため、姫路市香寺町岩部の自宅で他界した。葬儀・告別式は近親者で済ませたという。50年以上にわたって同誌の発行に携わり、地域文化の発展に貢献。がんを告知された後も自身のエッセー集を刊行するなど、文学への情熱を最期まで燃やし続けた人生だった。(藤本賢市)