神戸市西区の東阿部流煎茶道教室で稽古に励んできた高校生、大学生の3人が、煎茶の指導ができる「煎茶教授」となった。学生のうちに教授者にまでなることは珍しいという。伝統文化を継承する3人は「煎茶道の魅力を知ってもらいたい」などと意気込む。(高田康夫)
同市西区在住で、大学2年生の樫原里奈さん(20)と森本奈桜さん(20)、高校2年生の佐藤瞳さん(17)-の3人。文化庁の「伝統文化こども教室事業」をきっかけに、いずれも小学生低学年から煎茶道を習い始め、10~12年になる。
茶合(さごう)と呼ばれる竹製道具で玉露の茶葉を計って急須へ。湯を注いでゆっくり回し、最後の一滴まで茶わんに注ぐ。
今でこそ洗練された動作で客をもてなす3人だが、小学生の頃はお菓子が目当て。師匠の河合翠風さん(68)に「静かに」「しゃべらないで」などと注意されたこともある。
中高生になると部活や勉強が忙しくなる中、「心が落ち着く」「非日常が味わえる」と、煎茶道の良さがあらためて見えてきた。各流派が集まる全国煎茶道大会では、高齢の参加者が多い中、「3人の存在でお茶会が華やぐ」と評判になった。稽古を重ね、10月に弟子をとることを家元から認められる「看板披露」をした。
教授者になったとはいえ、まだまだ覚えるお点前は多い。森本さんは「できるところまで続け、作法を日頃の生活に生かしていきたい」。保育士を目指す樫原さんは「子どもたちに礼儀作法を教えてあげたい」。佐藤さんは来年は受験生となるが、「心休まる場所として続けていきたい」と話している。
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