世界三大バレエコンクールの一つ、第12回ジャクソン国際バレエコンクールで、日本人2人が同時に金賞を受賞する初の快挙を成し遂げた。主催団体が23日、明らかにした。シニア女性部門で金賞を受賞した徳彩也子(とくさやこ)さん(21)=神戸市=は「もっとたくさんの人に自分の踊りを見てもらいたい」と今後の抱負を語った。シニア男性部門で金賞を受賞した佐々木嶺(りょう)さん(24)=大阪府東大阪市=の父親、大さんは1994年シニア男性部門の金賞受賞者で、親子二代の金賞ともなった。
佐々木さんは米南部ミシシッピ州ジャクソンでの授賞式後、取材に対して「父に追いつこうと思ってやってきた。少し近づけたのかな」と喜んだ。
佐々木さんは、4歳のころには自宅のスタジオでバレエを始めていた。しかし当初はやめたり、再度習い始めたりの繰り返しだった。それでも「踊るのは好きだった」。
スペインやポーランドのバレエ団に所属していたが新型コロナウイルスの感染拡大で日本に帰国。「日本でいろんな舞台に出て、いろんな役を演じたことが成長につながった」と話した。
徳さんがバレエを始めたのは、5歳のころに友人に誘われ地元のバレエ教室に通い始めたことがきっかけ。「負けず嫌いでもっとうまくなりたい」と練習を重ねた。「軽やかに跳ぶジャンプと踊る喜びが観客に伝わるところが自分の長所」とはにかんだ。
徳さんは若手舞踊家の登竜門として知られ、5月に神戸文化ホールで開かれた「第36回こうべ全国洋舞コンクール」(神戸新聞社など主催)の女性シニアで1位に輝いた。