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「沢の鶴資料館」で行われた動画の収録=神戸市灘区大石南町1
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「沢の鶴資料館」で行われた動画の収録=神戸市灘区大石南町1

 神戸市内の美術館や博物館に若い世代を呼び込もうと、同市東灘区のNPO法人「Unknown Kobe(アンノウン コウベ)」がPR動画の制作を始めた。美術館などでつくる団体「KOBEミュージアムリンク」と連携。5日に初回の収録が同市灘区であり、元酒蔵の建物を使った「沢の鶴資料館」(同区大石南町1)や水道筋商店街を回って、興味深いエピソードを引き出した。来年1月ごろの公開を予定している。(井上太郎)

 同NPOは神戸の隠れた魅力発信を目的に、主に20~30代の市職員や地域おこしに携わる住民ら約15人で活動。今回の動画では、さまざまな施設や商店をめぐってリポートする。ミュージアムリンクには公設、私設の計22館が参画しており、年度内には横尾忠則現代美術館やBBプラザ美術館(ともに灘区)、兵庫県立美術館(同市中央区)と周辺の街歩きを収録、配信するという。

 沢の鶴資料館では、元杜氏(とうじ)の牧野秀樹課長(52)が館内を案内しながら豆知識を披露し、メンバーを驚かせた。昔は工程ごとに酒造り唄があり、例えば酒米をすりつぶす「●摺(もとす)り唄」は40番近くも存在したという。「楽譜がなく、酒蔵によって少しずつ異なる音程や歌詞で受け継がれた」(牧野課長)。また、置いたときに「コン」と音がする桶(おけ)は「キツネ」といった具合に、形や音にちなんだ酒造道具の呼び名も解説した。

 動画はミュージアム周辺地域の活性化も目指す。この日は都賀川沿いや水道筋商店街の風景も収めた。同法人の理事長の長井伸晃さん(38)は「地元の知る人ぞ知るまちの魅力を掘り起こし、ミュージアムを軸にじっくり神戸を楽しめる観光のモデルコースを構築、定着させていきたい」と話している。動画は同法人のユーチューブ公式チャンネルやフェイスブックで公開する予定。

※●は「酉」の右に「元」

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