リング上で相手選手に持ち上げられ、「怖いよ! 降ろして~」と泣き叫ぶプロレスラーがいた。「恐怖のあまり戦意喪失」との理由で敗れたのは、このまま市川選手(47)。誰が見てもかっこいいタイガーマスクにあこがれた少年は、誰が見ても弱そうな「世界最弱レスラー」となって20年以上もキャリアを積んできた。
子どもの頃、金曜夜8時といえば家族でプロレスを見る時間だった。兄弟と遊ぶ時は、決まってプロレスごっこ。タイガーマスクを初めて見た時は、「アニメのキャラクターが現実にいるんだ」と高揚し、プロレスラーへの夢を漠然と描いた。
小学校で野球、中学で長距離走、高校でアマチュアレスリングに打ち込んだが、目立った成績は残せなかった。プロレスラーになる夢を膨らませながらも親に諭されて大学に進み、「4年で方向性を決めよう」と決心。一般企業の内定も得たある日、ウルティモ・ドラゴンさんが専門雑誌で「身長体重関係なく引き受けるから、メキシコまで来てくれ」と呼び掛けていたのが目に飛び込んだ。
メキシコへ飛んだ。親には「何のために大学に行ったんだ」と言われた。その通りだと思ったが、「プロレスをやりたい」の一点突破で押し切った。期待に胸を膨らませて入門した。
しかし、同期が次々とデビューする中、取り残された。「どう見ても弱かった」と振り返るドラゴンさん。それでも「強いレスラーがいるなら、弱いレスラーがいても良い」との発想で、世界一弱いレスラーになるべく、挑戦が始まった。
大人気だったバラエティー番組のキャラクターをモチーフにするという校長からの提案も、「デビューできるなら」と受け入れた。きっかけになったのは、ドラゴンさんの「見る角度を変えれば、短所も長所」との言葉だった。人一倍小さくて貧弱だからこそ、「このキャラしかない。自分にしかできない」と開き直れた。
「いざリングに上がったらウケたので、このままいこうと思って。それで今に至ります」と笑う市川選手。キャリアを積んで分かったのは、プロレスには勝ち負けこそあれ、勝ったからといって必ずしも認められるわけではないということ。
かっこよさを諦めてから20年が過ぎた。今目指しているのは、一目で面白いと思ってもらえる存在だ。これまでにプロレスを辞めるタイミングもあったと振り返るが、引退する気にはなれなかった。「だって、プロレスが大好きだから」(大橋凜太郎)
【バックナンバー】
(1)団体生みの親 ウルティモ・ドラゴンさん

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