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コロナ第6波患者数、1~5波の合計の倍 学校園でクラスター多発 神戸市内初確認から2年

2022/03/08 05:30

 新型コロナウイルス感染が神戸市内で初めて確認されてから丸2年がたった。オミクロン株による第6波の感染者は既に6万人(3日現在)を上回り、第1~5波の感染者数合計の2倍以上になっている。クラスター(感染者集団)も今年だけで300件を超え、学校園での発生が目立つ。一方、ワクチンの3回目接種は伸び悩む。感染者数が高止まりする中、市は早めの接種を呼び掛けている。(三島大一郎)

 市内の感染者は、2020年3月3日に初めて確認された。第1波(感染者数285人)、第2波(同681人)を経て、第3波(同5099人)で一気に感染が拡大。アルファ株による第4波(同9287人)では重症者が増え、患者の入院調整などで保健所が混乱に陥った。

 デルタ株が主流となった第5波(同1万2083人)までの感染者合計は約2万7500人。オミクロン株の影響で爆発的に増えた第6波は今月3日時点で6万157人に上る。直近でも千人を上回る日が多く、最多は2月3日の2351人。ピーク時1週間の感染者数は6波は5波の約6倍となっている。

 クラスター発生件数は、おおむね感染者数に比例する。3波で50件、4波で100件を超え、6波は今月3日現在で324件。4波までは高齢者や障害者が利用する福祉施設での発生が目立ったが、5波以降は学校や保育所が多く、6波では半数以上を占めている。

 感染者を年代別でみると、いずれの波でも20~40代が多いが、4波までは60代以上も約2~3割と多かった。5波になると、ワクチン接種が進んだ効果で60代以上が1割以下に減少。6波ではクラスターの影響などで10歳未満や10代の割合が増えた。

 市は感染者の増加に伴い、医療提供体制を拡充してきた。現在、患者を受け入れる市内全体の病床は最大434床を確保。宿泊療養施設は計6施設(最大760室)を運用している。軽症者が大半の6波は自宅療養者が急増。最多は2月14日の2万6879人で、第5波のピーク時の約25倍だった。

 ワクチンを2回接種した人は3月2日時点で約117万人(接種率約77%)。ただ3回目については、接種券を受け取った人の接種率は4日時点で約57%にとどまる。

 市ワクチン接種対策室は「感染者は減少傾向にあるが、高止まりしている。早めに接種を」としている。

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