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2歳で養子となり、里親に養育された経験を語る神田裕子さん
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2歳で養子となり、里親に養育された経験を語る神田裕子さん

 さまざまな事情で実の家族と一緒に暮らせなくなった子どもを家庭に迎え入れ、養育する「里親」制度について学ぶ講座が12日、神戸市長田区若松町4の同区文化センター別館ピフレであった。オンライン参加を含め約70人が参加。養子として育った女性の体験を聞き、子どもたちのためにできることについて、思いを巡らせた。

 市里親会が毎年企画する出前講座。親の病気や虐待などの事情で公的保護を受けて生活する子どもは約4万5千人に上る。このうち約5600人が、養育里親や専門里親など、里親家庭で暮らす。

 講座では、2歳の時に養子となった神田裕子さん(46)=同市中央区=が登壇。養子縁組のきっかけは、神戸新聞紙上で里親を求める「愛の手運動」だった。養祖父母と養父母とのにぎやかな5人暮らしで「みんないつも本気でぶつかってきてくれた」と話した。反抗期には朝までけんかしたエピソードも披露した。

 小学1年で実の親ではないことを聞いた。ただ、一度も血のつながった親子をうらやむ必要がないほど、「たくさん話をして、いつも私を信じてくれた」と感謝する。養祖父母も養父母も亡くなったが、「私に心をくれた人たち。幸せやということは伝えたい」と神田さん。最後に「テクニックじゃない。純粋に子どもとの今を楽しんでほしい」と参加した里親らにメッセージを送った。(貝原加奈)

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