神戸市バスの利用増につなげようと、中央区・三宮エリアを走る市バスの大人料金(210円)を110円にする実証実験が1日、始まった。交通系ICカードを使う乗車が対象で、期間のめどは3年。新型コロナウイルスの影響などで市バスの利用は減り続けており、市は、買い物の荷物が多い場合や突然の降雨時などでの気軽な利用を呼び掛けている。(名倉あかり)
対象は10系統。三宮中心部から約1キロ圏内のバス停で乗り降りすると安くなる。東は「新生田川」、西は「元町駅前」、南は「税関前」、北は北野エリアの「山本通3丁目」まで。適用されるバス停には「三宮・エリア110」と書かれたロゴマークが掲示されている。
市交通局によると、市バスの1日当たりの乗車人数は、2008年度は約21万人だったが、19年度は約18万人に減少。さらに、新型コロナ感染拡大に伴う自粛の影響で、20年度は約14万人に落ち込んだ。
そうした状況を受け、市は、市バスを使いやすくするとともにIC利用も増やそうと、実験を企画した。「三宮・エリア110」と銘打って取り組む。
「三宮の街中は、歩くものだと思っている市民も多いのではないか」と同局担当者。「気軽にバスに乗って、便利さを改めて感じてもらえるきっかけになれば」と期待を込めた。問い合わせは、市バス・地下鉄お客様サービスコーナーTEL078・321・0484