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熱く議論した大会の様子(神戸市外国語大学提供)
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熱く議論した大会の様子(神戸市外国語大学提供)
大会を振り返る学生=神戸市外国語大学
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大会を振り返る学生=神戸市外国語大学

 世界各国の学生が国連の会議を模して国際問題を討議する「模擬国連世界大会」で、パキスタン大使団として出場した神戸市外国語大学(西区)の学生たちが最優秀大使団賞に輝いた。同賞は参加者の上位5%だけが受ける「狭き門」。学生は「準備が報われた」と喜ぶ。(橘高 声)

 模擬国連は、国際問題や外交関係の理解を深める教育活動。今年は4月に5日間にわたり、米ニューヨークで開かれた。

 学生が自国以外の大使になりきり、実際の国連と同じ流れで決議書をまとめる。今回は各国から学生3千人以上が参加し、貧困や格差などをテーマに英語で議論した。

 神戸市外大からは14人が参加。学生たちは約半年前から準備を始め、イスラム法や隣国インドとの緊張関係について調べた。外交を忠実に再現できるよう、実際の国連での決議についても予習し、本番に臨んだ。

 同大国際関係学科4年のヒキタ・キーシャ・ロレーヌ・サントーヨさん(21)は模擬国連で、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の会議に出席。「ICT(情報通信技術)の活用で脆弱(ぜいじゃく)な社会をよくするためには」という議題で議論した。

 友好関係にある中国の大使と一緒に「官民で連携しインターネット環境を整備する必要がある」と主張。他国の大使に積極的に話しかけ、議論をリードできるようにも心掛けた。

 ほかの学生は、国連児童基金(ユニセフ)や国際原子力機関(IAEA)の議長役も担った。

 大使団長を務めた同大4年の辻岡千明さん(21)は「パキスタンの名前が呼ばれた時は準備の苦労が報われたと感じ、ほっとした。パキスタンの実情に即したスピーチや、他国の学生を巻きこんで議論を進めた姿勢が評価されたのだと思う」。「参加を通して、世の中で『正しい』と思われていることが視点を変えれば違うということにも気付けた」と手応えを語った。

 11月には神戸市外大で「平和」をテーマに模擬国連世界大会がある。「核兵器が使われればどうなるのかを肌で感じてほしい」と辻岡さん。学生たちは企画や運営を担い、各国の参加者と広島の原爆ドームなどを訪れる計画という。

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