新型コロナウイルスの「第7波」で感染拡大が長引く中、神戸市兵庫区・能福寺の兵庫大仏と疫病よけの妖怪「アマビエ」のイラストをあしらった護符を、地元の海産物卸「協和商事」の直営店「樽屋五兵衛(たるやごへえ)」(同区本町2)が作った。「地域でコロナ禍を乗り越えたい」と来店客や近隣の店に配っている。(橘高 声)
神戸市内で第7波の影響は大きく、新型コロナの感染者はなかなか減らない状態。学校や医療機関、福祉施設などでのクラスター(感染者集団)発生も続く。
地域経済への影響を懸念する声も多い中、協和商事の高田誠司社長(72)が今回の護符を発案。能福寺の坊守(ぼうもり)雲井律子さん(52)が色鉛筆でイラストを描き、雲井雄善住職(53)が祈祷をした。
兵庫大仏の手の上に光を放つアマビエが乗ったオリジナリティーにあふれるデザイン。絵の横には「疫病退散」の言葉が添えられている。
兵庫大仏は「イケメン」で知られていることから、「イメージを壊さないよう描くのに苦労した」と律子さん。試行錯誤を繰り返した結果、このデザインに仕上げたという。律子さんは「新型コロナ前より社会がよくなるようにと願いを込めた」と思いを語る。
上向きつつあった地域経済も新型コロナ第7波で打撃を受けているという。高田さんは「困っている商店も多い。地域全体で踏ん張りたい」と力を込めた。樽屋五兵衛TEL078・652・1620