再度(ふたたび)山(神戸市中央区)の山頂に向かう途中、道路脇に立つ「湊川神社神苑(しんえん)」と書かれた大きな石碑が目に入った。JR神戸駅近くの湊川神社とはあまりに離れた場所。なぜ、ここに?
疑問に思い同神社を訪ねると、戦前の資料を見せてくれた。それによると、昭和13(1938)年に行政所有の広大な土地を神社に無償貸与する、という話があったようだ。その過程で、植樹や石碑建立が行われたとの記録が残る。
担当者によると「神苑」とは「神様のための庭や敷地」を意味する。無償貸与の地には、神にささげる田んぼも作る予定だったが、間もなく戦争が始まったため、その後の詳細は不明だという。
石碑と湊川神社との関わりはもうないが、今も辺りには神聖な雰囲気が漂う。(安福直剛)









