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御鎮座100年を記念したCDを作製した神戸水天宮の河田恭江宮司(中央)と歌手のまやはるこさん(左)、原光希さん=長田区長田天神町5
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御鎮座100年を記念したCDを作製した神戸水天宮の河田恭江宮司(中央)と歌手のまやはるこさん(左)、原光希さん=長田区長田天神町5

 安産の神様で知られる神戸水天宮(すいてんぐう)(神戸市長田区長田天神町5)が御鎮座100年を迎え、記念に2曲入りの音楽CDを作った。1曲は同神社に祭られている安徳天皇に着想を得て、源平による壇ノ浦の合戦の描写を盛り込み、もう1曲には未来への希望を込めた。河田恭江宮司は「混沌(こんとん)とした時代。子や孫の幸せを願うこの曲がいい縁をつなげたら」とほほ笑む。(綱嶋葉名)

 同神社は1922(大正11)年に建立された。古事記に登場する安産の神、天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)や、源平合戦で幼くして入水した安徳天皇などが祭られている。

 CD作製は、河田宮司の大学時代の恩師で、元伊勢神宮禰宜(ねぎ)の河合真如(しんにょ)さんから御鎮座100年の祝いで2編の詞が贈られたことがきっかけ。河田宮司が「せっかく頂いた詞。曲として広く届けたい」と考え、知人に作曲を依頼し、300枚作った。

 生まれ来る子孫の明るい未来を祈る曲「命の鼓動」は、ギターやピアノの音色が三拍子で優しく響く。

 作曲した歌手のまやはるこさん=兵庫区=は「詞が壮大な内容だったので、母なる地球の子守歌をイメージして作った」と振り返った。

 もう1曲の「平家有情」は、漢詩や和歌に節をつけて歌う吟詠(詩吟)の「吟道瑞鳳流(ぎんどうずいほうりゅう)」宗範を務める原弦太朗さん(51)=長田区=が作曲。さらに剣や扇を持ち吟詠に合わせて舞う剣詩舞「青柳流剣詩舞道(あおやぎりゅうけんしぶどう)」の宗範でもあり、振り付けも担った。源平合戦で敗れて海に沈んだ平家一族の様子や平和への思いを壮大な音楽に乗せて表現した。

 2曲は、10月15日の御鎮座100年の奉祝行事で披露された。「平家有情」を歌い舞った、原さんの長男光希さん(21)は「普段は役柄になりきって舞うことが多いけど、今回は清らかな気持ちと祝福に満たされた」と話していた。

 「皆さんの奉祝の思いが込められていて聴く度に感動する」と河田宮司。「100年でゴールではなく、既に101年目は始まっている。これからも地域とともに歩んでいきたい」と思いを語った。

 CDは非売品だが、希望する人は初穂料2千円を納めるともらえる。神戸水天宮TEL078・642・4084

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