父の銘板を前に祈りをささげる上田義明さん(中央)=17日午前5時46分、中央区加納町6、東遊園地(撮影・斎藤雅志)
父の銘板を前に祈りをささげる上田義明さん(中央)=17日午前5時46分、中央区加納町6、東遊園地(撮影・斎藤雅志)

 左官の師匠だった父、上田豊さん=当時(57)=を亡くした義明さん(60)=兵庫区中道通7=は夜明け前、銘板に向かって静かに手を合わせた。

 あの日、豊さんが住んでいた春日野道商店街(中央区)近くの木造アパートが地震で倒壊し、火災が発生。連絡が取れず、義明さんは生存を信じて避難所を捜し回った。

 数日後、焼け跡から大きめの骨が1本見つかった。DNA型鑑定を経て、豊さんの大腿(だいたい)骨と判明した。「体ががっちりしててね、強い父親でしたから。弱ってる姿を一度も見ず。だからなのか、実感がわかないんですよね。今でも」