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滝が打ち付けた水面にできた泡が、ゆっくりと流れてくる=加東市畑
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滝が打ち付けた水面にできた泡が、ゆっくりと流れてくる=加東市畑
流れ落ちる大きな音から、小さなせせらぎまで、さまざまな水音が響く=加東市畑
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流れ落ちる大きな音から、小さなせせらぎまで、さまざまな水音が響く=加東市畑

■水音のアンサンブル

 汗ばむ夏。少しでも涼める場所へ、それもなるべく手軽に行きたい…。無精な魂胆を抱え、駐車場から徒歩2分で着くという「つくばねの滝」へ向かった。

 車を降りてすぐの遊歩道に入ると、谷間から水音が響いてきた。木陰の涼しさも手伝って心地よい。手入れされた道は歩きやすく、階段状の斜面を降りれば、もう滝は目の前だ。

 落差は約10メートル。2筋の水流が、段々の岩肌に勢いよくぶつかる。流れる向きを変えては、また次の段差で白いしぶきを上げる。壮観。ため息が出た。

 取材した日は岩場を伝って近寄れた。しゃがみ込み、思い切って水面ぎりぎりでカメラを構えて…。不意にバランスを崩し、片手が水にバシャン。あらら。でも、冷たくて気持ちいい。

 次は少し離れて眺めてみる。耳を澄ますと、岩を打つ滝が「バシャバシャ」、ゆるやかな小川が「チョロチョロ」。まるで深緑の森のアンサンブル。自然の音に包まれ心が落ち着く。「ピィッ」と小鳥の声も降ってきた。(岩崎昂志)

   ■   ■

 終息の見えない新型コロナウイルス禍に加え、今年は猛暑。時には人けのない場所でマスクを外して深呼吸してみませんか。北播磨の清涼スポットを記者が巡ります。

【メモ】つくばねの滝(兵庫県加東市畑)は鹿野川にあり、周辺にビャクダン科の植物ツクバネが自生していることが、名前の由来になった。ツクバネは加東市の天然記念物。近くにある古刹(こさつ)・朝光寺は、国宝の本堂や、5月の伝統行事「鬼追踊(おにおいおどり)」で広く知られる。

【バックナンバー】
(1)なか・やちよの森ヴァルトコース(多可町)

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