2025年には65歳以上の高齢者5人に1人がなるとされる認知症。症状の進行度合いなど、患者の状態に合ったケアに役立てようと、吉川病院(三木市吉川町稲田)では、ペットボトルのキャップを再利用した職員手作りのゲームを活用している。「誰もが関わる可能性のある身近な病気」とどう向き合うのか-。医療現場の取り組みを取材した。(長沢伸一)

■職員が工夫100種類

 黒滝やたわわに実ったブドウなど、吉川町の名所や行事の写真が貼り付けられたペットボトルキャップ。同じ写真が貼られたシートの上にキャップを合わせて遊ぶ。「上級編」では、名所や行事が文字だけで記されたシートも用意。使い分けることで、患者の状態を確認できる仕組みだ。