兵庫県三木市志染町広野2の民家で住人の嘉戸光江さん=当時(77)=が殺害された強盗殺人事件は9月30日、未解決のまま発生から丸20年となった。捜査本部に寄せられた情報は2年連続で0件。年月の経過とともに事件の風化が進む。
2004年9月30日午後8時40分ごろ、1階居間で嘉戸さんが亡くなっているのを帰宅した息子が見つけ、通報。嘉戸さんは粘着テープで口をふさがれ、両手両足を縛られていた。目立った外傷はなく、死因は窒息死。タンスの引き出しなどが荒らされており、自宅裏の勝手口に鍵はかかっていなかった。
同年は、3月に九州新幹線が開通し、8月にはアテネ五輪が開幕した年。捜査本部は延べ約2万9千人を投入して捜査を続けるが、情報提供は21年の2件を最後に途絶えている。
三木署と県警捜査1課は30日夕、神戸電鉄志染駅(志染町西自由が丘1)周辺でビラ500枚を配り、情報提供を呼びかけた。三木署の藤本達也刑事課長は「事件解決には情報が不可欠。どんなささいなことでも提供を」と話している。同署捜査本部TEL0794・82・0110
(小西隆久)