神戸市役所=神戸市中央区
神戸市役所=神戸市中央区

 神戸市は1日、長田区内で生活保護を受給する107世帯分の名簿を一時紛失したと発表した。市職員が訪問活動中に用水路に落としたのを近隣住民らが拾って届け出た。名簿が不正使用された形跡はないという。市は関係者に謝罪した。

 市によると、7月14日午後3時45分ごろ、長田福祉事務所生活支援課の女性職員が同区内の路上で、訪問先の部屋番号などを記したメモをかばんから取り出す際、名簿の書類3枚を道沿いの用水路に落とした。約15分後、近隣住民が2枚を拾い、残り1枚は住民から連絡を受けた民生委員が同17日に拾って市に届けた。

 名簿には世帯主の氏名や生年月日、住所、世帯人数、受給開始年月日などの情報を記載。市の内規は名簿の持ち出しを禁じているが、この職員は「訪問前の来客対応で時間がかかり、慌てて準備したときに名簿も持って出てしまった」などと説明しているという。