神戸地裁=神戸市中央区橘通2
神戸地裁=神戸市中央区橘通2

 特定抗争指定暴力団神戸山口組の井上邦雄組長の自宅に放火しようとしたとして、放火予備などの罪で起訴された特定抗争指定暴力団山口組系組員の男(49)=愛知県知多市=の初公判が25日、神戸地裁であった。男は起訴内容を認め、検察側が懲役2年6月を求刑して即日結審した。判決は11月6日の予定。

 起訴状などによると、男は6月29日午前、神戸市北区の井上組長宅にガソリンをまいて火を付けようとしたとされる。また、対立組織の組員への付きまとい行為などを禁止する「警戒区域」の現場付近でミニバイクを無免許で運転したとして、暴力団対策法違反や道交法違反の罪にも問われている。

 被告人質問で男は「相手をびびらせ、抗争を早く終わらせようと思った」などと語った。検察側が「より一層(激しい)抗争になるとは思わなかったか」と問うと「分かりません」などと答えた。弁護側は反省態度などを理由に寛大な判決を求めた。