2、3年前の「ベビーラッシュ」で生まれた若いツキノワグマが、今年の目撃増につながっている-。クマの生態に詳しい豊岡市の有害鳥獣主任対策員・岡居宏顕さん(55)は、そんな見方を示す。
クマは、冬眠前に餌が豊富だと子グマを身ごもる習性がある。岡居さんによると、2、3年前は山中にドングリやアオハダの実など秋冬の餌がふんだんにあり、母グマは冬場に2、3頭を産むことができた。このため、過去10年でも珍しいベビーラッシュだったといい、子グマも生き残れたとみる。ここ数年は暖冬で雪が少なかったことも重なり、冬眠しなくて済み、クマの出没が多くなったという。