会員の補助金不正取得について会見する県クレー射撃協会の難波克哲代表理事(左)ら=22日午後、兵庫県庁(撮影・鈴木雅之)
会員の補助金不正取得について会見する県クレー射撃協会の難波克哲代表理事(左)ら=22日午後、兵庫県庁(撮影・鈴木雅之)

 兵庫県クレー射撃協会(神戸市須磨区)は22日、会員らが2015~18年度、県の補助金を不正に取得していたと明らかにした。同協会によると、4年間に計約250万円が不正取得されていたとみられるという。同協会はそのうち18年度分の7万2千円分について、今月中にも詐欺容疑の告発状を県警捜査2課に提出する方針。

 同協会によると、会員の女性選手(36)と前会長の男性らは複数回にわたり、射撃に使う弾丸代の名目で架空の領収書を作成し、県の「スーパーアスリート支援事業」などの補助金を不正に受給していたという。

 女性選手はワールドカップ(W杯)日本代表歴があり、当時、県の強化選手だった。今年6月に行われた同協会と日本クレー射撃協会の会員らによるオンライン会議で虚偽の領収書の提出を認めたという。前会長の男性には話を聞けていないという。

 県クレー射撃協会は現在も調査中で、金額が判明次第、県への返金を進めるといい、その後は女性選手らに請求する方針。同協会は来月にも総会を開き、女性選手の会員資格停止を提案する予定だという。

 同協会の難波克哲代表理事は22日会見し、「事態を真摯に受け止め、不正取得した補助金は返済する」と話した。県スポーツ協会は「詳しいことは把握していない」としている。

(杉山雅崇)