定例会見で「文書問題」に関する経緯を説明する兵庫県の斎藤元彦知事=神戸市中央区下山手通4(撮影・風斗雅博)
定例会見で「文書問題」に関する経緯を説明する兵庫県の斎藤元彦知事=神戸市中央区下山手通4(撮影・風斗雅博)

 兵庫県の斎藤元彦知事は7日の定例会見で、自身の疑惑を告発する文書を配布した元西播磨県民局長の男性(60)を公益通報者保護の対象にせず、内部調査で懲戒処分とした対応を「適切だった」と述べ、改めて正当性を主張した。文書については弁護士の見解を踏まえ「疑惑を裏付ける証拠や信用性の高い供述が示されておらず、真実相当性がないと判断した」とし、公益通報には当たらないとした。

 元局長は3月12日、報道機関などに文書を匿名で郵送。県は元局長を特定して解任し、斎藤知事は会見で「うそ八百」「公務員失格」と非難した。元局長は4月4日に文書の一部を県の公益通報窓口にも通報。だが県は、通報者への不利益な取り扱いを禁じる公益通報者保護法の検討をせずに内部調査を始め、元局長を3カ月の停職処分とした。