定例会見で、県政の混乱について受け止めを語る久元喜造神戸市長=神戸市中央区加納町6、神戸市役所
定例会見で、県政の混乱について受け止めを語る久元喜造神戸市長=神戸市中央区加納町6、神戸市役所

 兵庫県の元西播磨県民局長が作成した告発文書を巡る県政の混乱を受けて、神戸市の久元喜造市長は26日の定例会見で、「現時点で市政への影響はないが、混乱が長引くことで元町駅周辺の再整備事業などの検討が進まないことは危惧している」と述べた。

 再整備を巡っては、斎藤元彦知事が井戸敏三前知事の掲げた県庁の再整備計画を撤回し、庁舎を含めた元町エリア全体の再整備を提案。有識者会議を4月に設置する予定だったが、文書問題の影響で初会合が遅れている。

 久元市長は「元町駅周辺の再整備は県庁の再整備と連動して行わなければならない」と強調。「文書問題の発覚以前から進んでいなかったが、今後も進まない状況が続くのは好ましくない」とした。さらに「斎藤知事になって方針が変わったとは聞いているが、具体的な方向性はよく分からないまま推移している」と苦言を呈した。

 一方、知事の進退については「本人が決めることなので口を挟む立場にない」と話した。(勝浦美香)