兵庫県の斎藤元彦知事らを文書で告発した元西播磨県民局長が死亡した一連の問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)は23日午前、斎藤知事のパワハラ疑惑を調べるため、初めての証人尋問を開始した。非公開の秘密会とし、県職員6人が証言する。午後5時ごろに終了する見通し。
告発文書に書かれた7項目の疑惑のうち、百条委はパワハラ疑惑に関する調査を先行。23日は証人保護のため、会場がある県庁3号館の5~7階は関係者以外立ち入り禁止とする。30日は斎藤知事ら一部の証人尋問を公開で行う。
尋問は奥谷謙一委員長の総括質問に続き、各会派や無所属の議員が順番に行う。職員1人につき尋問時間は1時間程度という。
証人尋問の前には、百条委が職員約9700人を対象に実施したアンケートの中間報告もあった。5日までに回答した4568人のうち、約1割が実際に知事のパワハラを目撃したり、直接知る人から聞いたりしたと答えていた。
告発文書には、斎藤知事のパワハラについて「出張先で公用車を降りて20メートル歩かされ、職員を怒鳴り散らした」などの疑惑が記されている。(金 慶順)