記者会見する中国外務省の郭嘉昆副報道局長=8日、北京(共同)
 記者会見する中国外務省の郭嘉昆副報道局長=8日、北京(共同)

 【北京共同】中国外務省の郭嘉昆副報道局長は8日の記者会見で、中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射に関する質問に対し「この事件の核心は、日本の戦闘機が中国の演習区域に許可なく入り、接近して偵察を実施し軍事活動を妨害したことにある」と述べ、日本を非難した。

 その上で、関係海空域での中国の演習は国際法と国際慣例に合致しており責められる筋合いはないと強調した。「戦闘機の飛行訓練中に捜索のレーダーを作動させるのは各国が通常行っている手法であり、飛行の安全確保のための正常な運用だ」と主張した。

 郭氏はレーダーを自衛隊機に照射したかどうかには直接言及せず「日本側がいわゆるレーダー照射問題を騒ぎ立てて責任転嫁し、国際社会を誤解させようとしている」として「強烈な不満と断固反対」を表明。日本側に厳正な申し入れをして強く抗議したと明らかにした。日本側に「中国の正常な演習活動を邪魔する危険な行為」を直ちにやめるよう促すとした。

 今回の事案を日本が先に発表したことを批判、「緊張をあおるのには何か魂胆があるからだ」と述べた。