兵庫県議会の百条委員会で証人尋問に臨む斎藤元彦知事=6日午後、神戸市中央区(撮影・小林良多)
兵庫県議会の百条委員会で証人尋問に臨む斎藤元彦知事=6日午後、神戸市中央区(撮影・小林良多)

 兵庫県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問に応じた斎藤元彦知事は、開き直ったような発言を重ねた。「道義的責任が何かは分からない」「それは委員の個人的な意見」「亡くなった理由は本人しか分からない」-。幹部も含めて複数の職員が同じ証言をした内容にも「記憶にない」と繰り返した。尋問を見守った職員からは「現場が汗をかいても結局、知事は聞いていなかった」との声があがった。

 「道義的な責任が何か、私には分からないから答えられないですね」

 一連の対応を巡り、トップとしての姿勢を問う委員の質問にそう答えると、傍聴席からどよめきの声もあがった。「一死をもって抗議する」とした元西播磨県民局長の言葉を引用した委員の追及にも「大変つらいが、亡くなった理由は本人にしか分からない」と述べ、表情を変えなかった。