ガザの子どもたちの写真を並べ、キャンドルを添える参加者ら=6日夜、神戸市中央区、JR元町駅前(撮影・風斗雅博)
ガザの子どもたちの写真を並べ、キャンドルを添える参加者ら=6日夜、神戸市中央区、JR元町駅前(撮影・風斗雅博)

 パレスチナ自治区ガザでのイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が始まって7日で丸1年になる。ガザの人道危機が深刻化する中、神戸市中央区のJR元町駅前では6日夕、市民ら有志が街頭で発光ダイオード(LED)式のキャンドルを並べて犠牲者に黙とうをささげ、一刻も早い停戦を願った。

 ガザ保健当局によると、昨年10月の戦闘開始以降、ガザでの死者は4万人を超えた。

 神戸での追悼は、パレスチナ出身の知人と交友があり、街頭で抗議活動を続けている会社員疋田香澄さん(38)=神戸市東灘区=が、SNSで賛同した仲間と一緒に企画した。

 元町駅前のベンチ一帯には空爆で家を奪われた親子の表情など、ガザで撮影された写真を計約40枚、A2~A3判に印刷して展示。午後5時ごろに黙とうし、日が傾くと、追悼メッセージを手書きしたLEDキャンドルを陳列した。

 オレンジ色の光が揺れ、繁華街を行き交う買い物客らも足を止めて手を合わせた。神戸市長田区の女性(75)は「毎日胸を痛めている。複雑な歴史があるのは分かるが、国際社会は軍事支援ではなく停戦に向けた働きかけを進めてほしい」と話していた。(井上太郎)