神戸市で2019年、暴力団組員が銃撃された事件で、殺人未遂と銃刀法違反罪に問われた特定抗争指定暴力団山口組傘下の山健組組長、中田浩司被告(65)に対する判決が31日、神戸地裁で言い渡される。検察側は防犯カメラの映像などで被告が犯人と推認できるとするが、弁護側は「指紋などの客観的証拠は全くない」と無罪を主張しており、判断が注目される。
■防カメ映像、最大の争点
「全て間違っています。私は犯人ではありません」。中田被告は初公判で起訴内容を否認した。被告人質問では、検察官や裁判員らの約20問全てに「黙秘権を行使します」と繰り返し、最後の意見陳述でも姿勢を変えなかった。