神戸地裁=神戸市中央区橘通2
神戸地裁=神戸市中央区橘通2

 対立する暴力団と親交のある飲食店に車を衝突させるなどしたとして、組織犯罪処罰法違反や器物損壊などの罪に問われた特定抗争指定暴力団山口組山健組系組員の40代と60代の男2人に対する判決公判が19日、神戸地裁であった。入子光臣裁判官は、懲役2年8月(求刑懲役4年)を言い渡した。

 判決によると、2人は共謀して、2022年8月20日午前3時ごろ、対立する特定抗争指定暴力団神戸山口組と親交のある神戸市中央区の飲食店に運転する車をバックで衝突させ、シャッターや外壁を壊すなどしたとされる。

 入子裁判官は、暴力団同士の抗争が背景にあるとした上で、逃走用のバイクを用意していたことなどについて「大胆かつ粗暴で、相応の組織性や計画性が認められる」と指摘。同店の損害額は約570万円に上り、休業期間も2カ月以上となったとし「付近住民の不安感も大きく、結果はかなり重い」と述べた。