地震前兆の手がかりを求めて、スロースリップ研究は進む=神戸市灘区、神戸大学
地震前兆の手がかりを求めて、スロースリップ研究は進む=神戸市灘区、神戸大学

 今年2月下旬、房総半島沖の海底で「スロースリップ」と呼ばれる現象が確認された。同じころ、千葉県では3日連続で震度4の地震が観測され、その後も小刻みな揺れが続いた。海底で何があったのか。

 スロースリップは、プレート境界が数日から数年かけ、ゆっくりずれ動く現象で「ゆっくり滑り」「ぬるぬる地震」とも称される。近年、衛星利用測位システムの観測によって各地で検知されるようになった。

 房総半島沖では数年おきに発生し、2007年には震度5弱の地震が起きている。今回の確認を受け、政府の地震調査研究推進本部は強い揺れへの警戒を市民に呼びかけた。