日用品卸のハリマ共和物産(姫路市)は4日、社内調査の結果、従業員が計約9600万円を横領していたことが分かったと発表した。2019年8月~24年9月、販売先に現金取引を持ちかけ、自ら代金を回収する手法で横領していたという。
同社によると、同年11月の内部監査で疑いが発覚。通常は銀行振り込みなどで販売代金を回収するが、従業員は現金で集めていたことを確認した。今年1月中旬、外部の弁護士による特別調査委員会を設置した。
同社は、横領に関与した従業員の人数や所属部署、役職などは「現時点で回答できない」とした。刑事告訴の可否を検討する。
2月10日に予定していた24年4~12月期決算の発表時期や業績への影響は未定で、同社は「投資家や取引先に迷惑をかけ、深くおわびする」とした。(広岡磨璃)