中国に一時帰国してから約1年半にわたり消息が途絶えていた神戸学院大学(神戸市中央区)グローバル・コミュニケーション学部の胡士雲教授(64)が、今年1月に日本に戻っていたことが分かった。中国当局による拘束や取り調べがあったかは不明という。
神院大によると、胡教授は2023年8月に中国に一時帰国した。9月下旬、日本の家族から「新型コロナウイルスに感染した。日本にはしばらく戻れない」と大学に連絡があり、10月上旬には「実は音信が途絶えている」との報告があった。24年3月、大学側が中国の在大阪総領事館に文書で所在を問い合わせたが回答はなかったという。
日本へは今年1月24日に戻った。学長らと面談したが、現地での詳細は語らなかった。健康状態は問題ないという。
胡教授は中国の江蘇省出身。大阪外国語大助教授などを経て、15年に神院大グローバル・コミュニケーション学部の教授に就き、19~23年は学部長も務めた。同学部では中国語会話や読解などの授業を担当。23年後期の授業は他の教員が代理で担った。胡教授の授業への復帰については今後検討するという。(門田晋一)