
◆進学希望者の傾向
先日、11月10日現在の「高等学校進学希望者数等動向調査の結果」が発表されました。受験生の皆さんはもうチェックされましたか?
高校の授業料無償化の影響もあるのでしょうが、定員に対する希望者が大幅に多い高校と、非常に厳しい高校の二極化が進んでいるようです。
特に統廃合によってできた新しい学校が、東部では苦戦しているのに対して、西部では人気を博しているようです。
最終的に定員割れとなった場合でも、特に複数志願制の高校では、第1志望が不合格となった生徒が第2志望として回ってくるため、油断しないように注意が必要です。
◆まもなく2学期も終了! まずは私立高校受験対策を

12月に入り、中学校で三者面談が実施され、受験校が具体的に決まってくるタイミングです。
年内には私立高校と推薦・特色選抜の受験校が確定するでしょう。
まずは、私立高校受験で無事に合格を勝ち取るために、受験校の過去問は必ず時間を計って解いておきましょう。
私立高校は合格最低点が学校のホームページや過去問集に記載されています。
実際の入試の緊張感を考えると、最低点から各教科5~10点上をとれるように仕上げたいです。
過去問を解いて苦手な単元を把握し、家にある問題集でいいので、類似問題をできるだけたくさん解きましょう。
◆公立高校の近年の入試傾向

公立高校の一般入試の受験校は、年明けの実力テストの結果を見てから正式に決まるところが多いようです。
公立高校の一般入試は1教科の平均が50点前後となりますが、教科や年度によってバラつきがあります。
例えば理科は正答率の低い問題が多く高得点が取りにくい年が多いです。それでも基礎・基本の問題を取ることができれば60点前後にはなります。
苦手な人は、「やったことがある問題を絶対に間違えない」という意識で、まずはこのラインを目標に頑張ってください。
社会は資料や地図を絡めた問題が多く、単純な知識を問う問題は少ないです。また、兵庫県の入試問題はどの教科も文字数が多いのが特徴です。
受験校のレベルや自分の得意不得意に応じて科目ごとの目標点を設定し、「過去問を解く→苦手単元を把握→類似問題の演習→別の年度の過去問を解く」を繰り返しましょう。
過去問や模試を何回も解くことで、問題形式に慣れ、実力アップが図れるはずです。
◆自分の努力を信じて
受験が迫ってくると心が落ち着かなくなる人が多くなってきます。自分のできることに集中し、苦手をつぶしていく実感を持つことができれば、万全の体制で受験に臨むことができるでしょう。きちんと準備をしておけば、緊張感はあったとしても大きな不安はなくなります。
「自信」とは「自分のしてきた努力を信じること」だと私は思います。自分が今できること=できない問題をできるように変える努力、を徹底的にやりきることでしか道は切り開かれません。その積み重ねが自信につながります。
高校入試は多くの中学生にとって初めて「自分の未来を選択する機会」です。進学した高校によって、先生、クラスメート、新しい勉強、部活等、これからの自分を形作っていくものが変わるのです。
生徒のみなさんはぜひ自分のより良い未来のため、しっかり考え、周りと相談し、道を決めたらそれを叶えるために全力を尽くしてください。
<執筆者>株式会社創造学園常務取締役・手嶋孝紀
兵庫県を中心に100教室以上を展開する株式会社創造学園の総合進学塾エディック・創造学園にて教室責任者、学区責任者、研修、教務など、あらゆる部署を歴任し、教育現場から経営まで幅広い経験を積む。現在は常務取締役として教務のみならず会社全体を統括しながらも、「教務のトップである限り現場を離れない」という信念を貫いている。どれほど多忙でも教壇に立ち、生徒と共に学ぶ姿勢を崩さない。その現場での気づきが、新しい教材や指導法の開発へとつながり、創造学園全体の教育力向上を牽引している。
























