被災した住民に食糧を配布する河野朋子さん(右)=4月4日、ミャンマー・ワッチェ村(ジャパンハート提供)
被災した住民に食糧を配布する河野朋子さん(右)=4月4日、ミャンマー・ワッチェ村(ジャパンハート提供)

 マグニチュード7・7の大地震が起きたミャンマーで、国際医療NGO(非政府組織)「ジャパンハート」(東京都)の医療コーディネーターで、現地に住む加古川市出身の看護師、河野朋子さん(49)が支援に奔走している。4年前のクーデター後に厳しくなったミャンマーの医療体制に地震が追い打ちをかける中、住民の健康を守ろうと、被災地を回り、医療の提供や支援物資の配布を続ける。

■病院の建物は一部が崩壊し使えず

 兵庫県立こども病院などで看護師をしていた河野さんは20年前の2005年4月、国際医療を志してミャンマーに渡った。働いていたのは同NGOが拠点としていたザガイン地域ワッチェ村にある「ワッチェ慈善病院」だった。その後、一時帰国したものの、再びミャンマーで暮らし、日本と現地をつなぐ医療コーディネーターを担ってきた。