神戸市立医療センター中央市民病院=神戸市中央区港島南町2
神戸市立医療センター中央市民病院=神戸市中央区港島南町2

 神戸市は28日、市立医療センター中央市民病院(同市中央区)でカテーテル手術を実施した際に、患者の体内に器具の一部を取り残すミスがあったと発表した。

 同病院によると、患者は市外に住む80代女性。昨年4月に胸の痛みを訴えて受診し、狭心症が疑われたため動脈内にカテーテルを挿入する手術を行った。その際、医師がカテーテルを抜くための器具に付いていた樹脂製カバー(長さ4センチ、太さ1・2ミリ)を外し忘れて使用し、動脈内に残ってしまったという。

 直後の検査でミスが判明したが、女性は手術の頻度が多かったため除去手術を希望しなかった。昨年8月に再び胸の痛みが生じたため他院を受診し、手術で回収されたという。

 同病院は患者や家族に謝罪し、院内で使用法や注意事項について周知徹底を図った。(井沢泰斗)