兵庫県公安委員会が入る兵庫県警察本部=神戸市中央区
兵庫県公安委員会が入る兵庫県警察本部=神戸市中央区

 部下2人にパワハラし、うち1人から借金を重ねたとして、兵庫県警は阪神方面の警察署の刑事部門に勤務する50代の男性警部補を本部長訓戒とした。処分は4月17日付。警部補は同日付で依願退職した。神戸新聞社の情報公開請求で分かった。

 警部補は2023年3月~25年3月ごろ、20代の男性巡査長と40代の男性巡査部長に対し、他の署員がいる場で高圧的な叱責(しっせき)を繰り返した。被害側の話では平均20分間で、約2時間に及ぶこともあったという。匿名の投書で発覚した。

 また23年7月以降、この巡査長から5回にわたって計75万円を借りた。一度も返済していなかったが、巡査長がメールで「親や職場に相談する」と伝えると、すぐに一括返済した。

 警部補は県警の調査に「人目に付かないよう指導するのはずるいと思うのでしなかった。地声が大きいので、周りからすると大声で怒っていると捉えられたと思う」と説明。借金については「理由も聞かず気軽に貸してくれたので借り続けた。借金の理由は言いたくない」と述べたという。