兵庫県議会の山口晋平議長は14日、政務活動費(政活費)の不適切処理問題で辞職した松井重樹元県議(71)について、詐欺と虚偽公文書作成・同行使の疑いで刑事告発する方針を明らかにした。
松井元県議は2020~24年度、県職員との打ち合わせなどの目的で政活費から支出した費用に「事実を確認できないものが含まれている」などとして、127泊分のホテル宿泊費と交通費の計約186万円を返金している。
山口議長によると、調査の中で、元県議が「打ち合わせをした」としている相手の職員が当日、実際は年休を取得し、登庁していなかった事実などを確認。日時を特定した上で刑事告発するという。山口議長は「県民からの信頼を損ない、深くおわび申し上げる。信頼回復に向け、ゼロから立て直していく」と話した。
一方、松井元県議の件を受け、前泊対象の13人(松井元県議を含む)を調べた結果、丹波市選出の石川憲幸議員(70)にも不適切処理が2件あったことが判明。石川議員は記載ミスなどがあったとして、宿泊代など該当する計約3万円を所属する自民党会派に返金した。(岡西篤志、井上太郎)