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元兵庫県議・野々村被告裁判

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野々村竜太郎被告
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野々村竜太郎被告
野々村被告が架空出張などでだまし取ったとされる政務活動費
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野々村被告が架空出張などでだまし取ったとされる政務活動費
野々村竜太郎被告の政務活動費(政活費)問題をめぐる経過
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野々村竜太郎被告の政務活動費(政活費)問題をめぐる経過
野々村竜太郎被告が政務活動費収支報告書に記載した兵庫県内外への出張回数(往復)と交通費(2011~13年度)※起訴状などから
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野々村竜太郎被告が政務活動費収支報告書に記載した兵庫県内外への出張回数(往復)と交通費(2011~13年度)※起訴状などから

 政務活動費(政活費)の不自然な支出をめぐる事件で、詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使の罪に問われた元兵庫県議の野々村竜太郎被告(49)の初公判が24日、神戸地裁で開かれる。問題発覚後に議員辞職し、政活費も全額返還しながら、神戸地検は悪質性の高さから異例の在宅起訴を選択した。政活費の使い方などが県内外の地方議会でも注目されるきっかけにもなった「号泣会見」。そこでは語られなかった動機や虚偽申告の方法などを明らかにするのか。注目の裁判が始まる。(有島弘記)

 野々村被告の政活費の不正疑惑は2014年6月30日、県議会が公開した13年度の収支報告書を基に神戸新聞が明らかにした。城崎温泉(豊岡市)や兵庫県佐用町など遠方に計195回の日帰り出張を繰り返したとして計300万円以上を支出。神戸新聞が調べたところ、交通費の領収書添付が一切なく、現地での活動を示す記述も見当たらなかった。

【釈明、そして号泣】

 「精力的な議員活動の結果」。7月1日に会見を開いた野々村被告は正当性を強調したが、訪問先や相手について質問されると「相手との約束があり公表できない」などとはぐらかし、会見途中に大泣きした。

 その後、県議会が野々村被告を事情聴取したが、具体的な説明はなかったという。そのため真相解明には捜査が必要として、県議会が11日に虚偽公文書作成・同行使の疑いで兵庫県警に刑事告発した。

【異例の判断】

 県警は野々村被告の自宅などを家宅捜索し、押収したクレジットカードの利用履歴などを精査した。その結果、11~13年度の収支報告書のうち、日帰り出張の一部を「架空出張」と確認し、商品券や食料品の購入などにも政活費から支出していたとして今年1月、詐欺容疑などで神戸地検に書類送検。詐取総額は約220万円とした。

 一方、地検は被告の関係先をあらためて捜索し、領収書などの新証拠を押収。任期中の県内外への日帰り出張は、13年度の計195回を含めてほぼすべて虚偽と判断した。今年8月には起訴対象額を送検時の4倍を超える約913万円に積み上げて在宅起訴した。

 捜査関係者によると、カードの利用明細書の金額を修正テープで改ざんし、取得した公金は主に生活費や貯蓄に回していたという。

 野々村被告は県議会が告発した当日に議員辞職し、受け取った政活費の全額を返還。一定の社会的制裁を受けたとも言えるが、地検は政活費をめぐる事件としては異例の起訴を決め、こう説明した。

 「金額が多く手口も悪質。同種事案の再発防止という観点から起訴は相当」

【法廷で審判へ】

 捜査関係者によると、野々村被告は県警の聴取段階で容疑を認めていたが、送検後は「覚えていない」などと供述を変えたという。

 同被告は議員辞職後、公式ブログで報道各社に取材の自粛を要請し、自宅周辺で接触してきたマスコミ関係者らを名誉毀損(きそん)などの疑いで神戸地検に刑事告訴。号泣会見後は公に姿を見せていない。

 一方、野々村被告の弁護人は神戸新聞の取材に対し、「(公判での主張について)何も話さない。法廷で明らかにする」としている。同被告が初公判で無罪を主張した場合、公判回数が重ねられ、審理が長期に及ぶ可能性もある。

 野々村被告は大阪市出身。大学卒業後、川西市職員となり、11年4月の兵庫県議選で初当選した。

 ■■号泣会見■■ 2013年度の政務活動費に不自然な支出があると指摘された報道を受け、当時兵庫県議だった野々村竜太郎被告が14年7月1日に約3時間にわたり釈明した会見。野々村被告は途中、感情を高ぶらせて「やっと議員になれたんです」などと号泣した。その映像はテレビやインターネット上で繰り返し流され、海外メディアも取り上げるほど注目された。

2015/11/21
 

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