てんびんで硬貨の重さを慎重に計る職員=大阪市北区天満1
てんびんで硬貨の重さを慎重に計る職員=大阪市北区天満1

 貨幣が規定の重さで製造されているかを調べる「製造貨幣大試験」が10日、大阪市北区の造幣局であった。貨幣の信用維持を目的として1872(明治5)年から続く恒例行事で、154回目。4~10月に開催された大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」があしらわれた記念貨幣もてんびんに載せられ、「合格」の判定を得た。

 大試験は財務省が行い、造幣局職員らが分銅を使って計るなど、儀式的な側面がある。今年は1円から500円の通常硬貨6種に加え、万博記念の1万円金貨幣や千円銀貨幣なども対象になった。貨幣は製造過程で一定の割合で抜き取り保管されていた。

 開会宣言に続き、作業開始の号令で職員らが木枠の箱に入った金色のてんびんや電子てんびんを使い、重さが法定範囲に収まっているかを慎重に確認。計2万3430枚の計量を終えると、高橋はるみ財務政務官が「全て基準を満たし適正であることが確認された」と宣言した。(岩崎昂志)