大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」を考案した絵本作家・デザイナーの山下浩平さんによる絵本「ミャクミャクと…ミャクミャク誕生ものがたり」が、通販大手のフェリシモ(神戸市中央区新港町)から販売される。11月下旬にも全国の書店に並ぶ予定。同社が9月下旬から始めた予約受け付けは1万部を突破する人気ぶりで、関連の展覧会が5日、同社本社で始まった。(大盛周平)
山下さんは神戸新聞朝刊で漫画「おばあちゃんとかめ」(第2、4土曜日)を連載中。今回の絵本は、自身が2022年冬から23年春ごろに描きためたミャクミャクの「設計図」を絵本にした。小さな細胞が、生き物や自然と出合いながらミャクミャクとなっていく様子を描いている。山下さんが公募の締め切り前に描いたスケッチも図録に収めている。
出版は、山下さんとフェリシモに縁があることから実現した。神戸育ちの山下さんは1995年春に元町で古着屋を始め、そこにフェリシモ社員が通っていた。以来、2000年代の初めまで、同社のレターセットや子ども向け商品などのイラストを山下さんが担当していたという。縁を知った矢崎和彦社長が山下さんと会い、企画が決まった。
出版に当たっては、ミャクミャクに注ぎ込んだ情熱を伝えるため、「不完全さもあるが、手を加えず」(山下さん)に、温めていたアイデアを世に出すことにした。英語の表記も入れ、日本国際博覧会協会(万博協会)と調整を重ねた。
山下さんは「フェリシモさんにお声がけいただき、そして“脈々”とご縁がつながり、みなさまの目に触れる機会をいただけてうれしく思います。これからもミャクミャクが愛され続けられることを願っています」とコメントしている。
税込み2200円。36ページ。描き下ろしのポストカード3枚付き。フェリシモのサイトで予約できる。
また、11月30日まで、フェリシモ本社の2階ギャラリーで、山下さんのデザイン画や絵の解説などを並べる展覧会を開催している。午前11時~午後6時。入場無料。会場での絵本販売はない。
























