姫路城を訪れた藤井聡太竜王(中央)。右は谷川浩司17世名人、左は姫路市の清元秀泰市長=27日午後、姫路市本町(撮影・辰巳直之)
姫路城を訪れた藤井聡太竜王(中央)。右は谷川浩司17世名人、左は姫路市の清元秀泰市長=27日午後、姫路市本町(撮影・辰巳直之)

 将棋の第38期竜王戦7番勝負で5連覇を飾り「永世称号(永世竜王)」の資格を得た藤井聡太竜王(23)が27日、第5局の会場予定地だった姫路市を訪れた。姫路城(同市本町)などを見学した後、市内のホテルであった祝賀会に出席。「充実感がある戦いだった」と激戦を振り返った。

 同市が市内初の主要タイトル戦として第5局を誘致したが、4連勝での防衛となったため、祝賀イベントに切り替えた。

 藤井竜王が同市を訪れるのは約20年前の家族旅行以来という。第5局の立会人を務める予定だった谷川浩司17世名人(神戸市)らと大天守などを巡り「新幹線から見えるタイミングで窓に近寄っていた。間近に見ると美しく、来られて良かった」と目尻を下げた。

 続いて対局会場に指定されていた姫路文学館(姫路市山野井町)内の国登録有形文化財「望景亭」を見学。本戦用の将棋盤や座布団が置かれた和室で初手のポーズを披露した。

 祝賀会ではファンら約270人から祝福を受けた。藤井竜王は「望景亭は歴史のある建物で対局にぴったり。(対局機会を)楽しみにしている」と話した。

 藤井竜王は28日も市内を巡る。(有島弘記)