母子手帳を手に、震災からの日々を振り返る宇於崎楓香さん=神戸市中央区(撮影・吉田敦史)
母子手帳を手に、震災からの日々を振り返る宇於崎楓香さん=神戸市中央区(撮影・吉田敦史)

 阪神・淡路大震災で母を亡くした神奈川県座間市の会社員宇於崎楓香さん(31)が、学生時代の同級生と結婚して新たな一歩を踏み出した。生後4カ月だった楓香さんを祖父母が引き取り、育ての親となって成長を見守ってきた。震災から17日で31年。亡き母には「生んでくれてありがとう」。祖父母には「育ててくれてありがとう」。二つの感謝の気持ちを胸に生きる。(上田勇紀)

 楓香さんは、母の森智美さん=当時(19)=が持っていた母子手帳を大切に保管している。

 「7・1・9(月) 4ケ月と2日 37度5分 左の頭がやわらかいので中央市民病院へ行った。たんこぶですんだ(中略)いたいよね ごめんね ふーchan…」

 平成7(1995)年1月9日。震災が起こる8日前に、智美さんは楓香さんの様子を記している。

 その右側のページは筆跡が変わる。震災から3カ月半が過ぎている。

 「7・5・2 ハイハイが出来るようになった」

 楓香さんの育児記録は、智美さんの母である祖母の浦田明美さん(77)=神戸市灘区=に引き継がれた。

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