神戸-C大阪 前半、トゥーレル(中央)が先制点を決め、歓喜する神戸の選手たち(撮影・大田将之)
神戸-C大阪 前半、トゥーレル(中央)が先制点を決め、歓喜する神戸の選手たち(撮影・大田将之)

■神戸2-1C大阪

 敵の戦略を見透かしていた。神戸は不調で3バックに変えたC大阪の出ばなをくじき、開始10分余りで2点を先行。暫定で首位と勝ち点で並び、吉田監督は「今までの積み重ねがあるので混乱せず、ぶれずにできた」と胸を張った。

 主役は自慢の攻撃陣を後ろで支えてきたDF陣だった。前半2分、井手口の左CKに「狙い通りだった」と山川が頭で合わせ、相手GKがはじいたこぼれ球をトゥーレルが頭で押し込んだ。不動のセンターバック2人が攻撃で躍動し、4戦連続の先制に成功した。

 11分にはペナルティーエリア内で、好調の大迫が相手守備陣を引きつけると、後方で受けたフリーの広瀬が地をはうミドルシュートをゴール左隅に決めた。

 「前半は今季ベストに入るぐらい良かった」とトゥーレル。だが後半は一転、立ち上がりに3人を入れ替えた相手に、CKから3試合ぶりの失点を喫し、耐える展開に。ここで終了間際に2度追い付かれた夏場の失敗を生かし、「苦い経験が守り切ることにつながった」と山川。長期離脱となった山口、欠場が続く酒井の穴を全員で埋めた。

 17日からアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)を控える。連覇を見据え「全選手の力が必要。チーム力が試される」と大迫。中2~4日で続く6戦に臨む。(井川朋宏)