神戸-横浜FC 前半、神戸のトゥーレル(左から2人目)が退場処分となり、抗議する宮代(右から2人目)ら=撮影・井川朋宏
神戸-横浜FC 前半、神戸のトゥーレル(左から2人目)が退場処分となり、抗議する宮代(右から2人目)ら=撮影・井川朋宏

 JリーグのYBCルヴァン・カップ準々決勝第2戦の7日、ヴィッセル神戸はノエビアスタジアム神戸(神戸市兵庫区)で横浜FCと対戦し、大迫の得点で1-0で制したが、0-2で敗れた第1戦との合計1-2で10年ぶりの4強を逃した。

 1人少ない神戸が、諦めない姿勢で意地を見せた。2戦合計で2点を追う後半39分、飯野の右クロスに、大迫が頭で合わせてゴール。重苦しいムードを一変させたが、反撃はここまでだった。

 劣勢を覆すため、第1戦から一転してリーグ戦の主力中心の布陣で臨んだ神戸。「ひっくり返すためにも迫力を持ってアグレッシブにいく」(吉田監督)と、開始から敵陣へ激しく攻め立てた。だが、この積極性が裏目に出る形となった。

 前半26分、中盤でトゥーレルが相手へのスライディングタックルで一発退場に。猛抗議も実らず、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)でも覆らず。山川を入れるため得点源の宮代を下げざるをえず、数的不利でなお2点を追う窮地に追い込まれた。

 「サッカーは何が起こるか分からない。1点取れば逆に相手へプレッシャーをかけられる」と指揮官。リスクを冒さずブロックを固め、余裕を持った試合運びをする相手に、攻めの姿勢を貫いた。後半も、FKやCKを重ねて得点機をうかがったがなかなかゴールを割れず、終盤に1点をもぎ取ったが遅かった。

 厳しい判定とはいえ、自滅で逆転への機運をしぼませる結果に。タイトルを一つ取りこぼしたが、第2戦の勝利を中4日で迎えるリーグ柏戦との上位対決へつなげたい。(井川朋宏)