サッカーの第105回天皇杯全日本選手権は22日、東京・国立競技場で決勝があり、Jリーグ1部(J1)のヴィッセル神戸は1-3でJ1のFC町田ゼルビアに敗れ、連覇を逃した。今季はリーグ3連覇も逃し、3季ぶりに国内無冠に終わった。
思わぬ展開で、クラブ五つ目のタイトルへの望みは打ち砕かれた。序盤から自陣に押し込まれた神戸は前半6分、町田に深い位置まで突破を許し、左クロスから藤尾に頭で合わせられて先制された。さらに32分、中盤から左のスペースへロングパスを通され、相馬に1対1から追加点を許した。
2点を追う神戸は後半開始からエース大迫を投入。前線で起点となって好機を増やしたが、逆に11分、藤尾にこの日2点目となる豪快なミドルシュートをたたき込まれた。17分、佐々木の左クロスに宮代が頭で合わせて1点を返したが、反撃もここまでだった。
経験豊富な神戸らしくない戦いだった。パスやトラップのミス、中途半端なクリアが散見。初めて決勝に進んだ町田の勢いにのみ込まれた。選手たちは「タイトルを取り続けないといけない」と口をそろえていたが、強すぎる思いが気負いとなったか。後半はボールを支配しながら攻め急ぎ、決定機は限られた。
今大会は初戦を突破した後、3回戦から3戦連続で延長戦に入り、準々決勝はJ3のSC相模原にPK勝ちするなど苦戦を制してきた。準決勝はサンフレッチェ広島を2-0で下し、2年連続の決勝に進んだものの、最後は力尽きた。来年は無冠からの出直しとなる。
























