城崎温泉街の夏を彩る風物詩「灯篭流し」=豊岡市城崎町湯島
城崎温泉街の夏を彩る風物詩「灯篭流し」=豊岡市城崎町湯島

 城崎温泉街の夏の風物詩の一つ「灯篭流し」が22日夜、兵庫県豊岡市城崎町湯島の大谿川であった。先祖への思いや願い事を書いた約500個の優しい明かりが揺らめいた。(丸山桃奈)

 約1カ月にわたって、連夜の花火などを繰り広げたイベント「城崎温泉夏物語」を締めくくる行事。城崎温泉観光協会が毎年開いている。

 灯籠は、外湯「一の湯」近くに特設された川床から放たれた。まず、地元の園児が先導して川面に浮かべた後、住民や浴衣姿の観光客らが「じいじ ばあば 見守っていてね」「何もかもうまくいきますように」などと、文字や絵をかき入れた灯籠を順番に流していった。

 柳の葉が揺れる川岸や橋の上から静かに明かりを見つめる姿もあった。終盤には花火も打ち上がった。

 少年野球チームでプレーする豊岡市の小学5年生河原諒星さん(11)は「ヒット50本、ホームラン4本を打てますように」と灯籠に書いたといい、「打てると思いながら流した。まちも明るくてきれい」と目を細めた。