JR西日本は21日、新観光列車「はなあかり」の運行を10月5日に始めると発表した。季節ごとに地域を変えて走り、第1弾は敦賀(福井県)-城崎温泉(豊岡市)間で12月22日までの土日に計24本を運行。グリーン車2両と、より上質な「スーペリアグリーン車」1両を設け、乗り通した際の片道料金は通常1万640~1万2840円。
土曜は城崎温泉行き、日曜は敦賀行きで、若狭、丹後地域の約180キロを約5時間かけて旅する。途中駅では最長27分停車し、地域住民による歓迎や特産品の試食、購入などを楽しめる。
車内では、事前予約制で地域の食材を使った弁当やスイーツを提供。地酒やつまみ、土産の販売もある。
列車は特急「はまかぜ」の車両を改造した3両編成で全54席。同社初のスーペリアグリーン車は「はまかぜ」の6席分を使った2人用の個室を10室設ける。2号車のサロンには城崎温泉名物「麦わら細工」を展示する。
同社はシニア層や家族連れ、城崎温泉で急増する訪日客らに加え、3月に敦賀駅まで延伸開業した北陸新幹線の利用客の取り込みも図る。長谷川一明社長は「車窓を楽しみ、地域の皆さんとの交流が深まる旅を提供できれば」と話した。
切符は9月5日午前10時、全国の「みどりの窓口」や主な旅行会社窓口などで発売する。(大島光貴)