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 加古川市、稲美町、播磨町を管轄する加古川市消防本部の2024年の救急出動件数が、前年比165件(0・8%)増の1万9873件で、3年連続で過去最多を更新したことが分かった。同本部は、昨夏の熱中症、年末のインフルエンザ感染拡大などが影響したとみている。(宮崎真彦)

 救急出動件数は、1日平均で54・3件(前年54・0件)で、26・5分に1回の頻度になる。1日の最多は12月30日の104件で、過去最多だった23年7月23日の92件を上回った。

 月別では12月の出動件数は2041件(前年比285件増)で全体の出動件数の10・3%を占めた。続く7月は2038件(同144件増)で、内訳は熱中症による出動が91件。前年同月の14件から77件と大幅に増えた。

 同本部によると、救急出動が例年12月に増加する傾向をにらみ、昨年末は通常時よりも救急隊員3人で構成する隊を一つ増やし、非常用の救急車を活用するなどした。

 年齢区分別の搬送人数は、65歳以上の高齢者が前年より296人増の1万1137人に上り、2年連続で過去最多を更新。全体の6割近くを占めた。

 事故種別では、急病が1万3230件で全体の6割強を占め、一般負傷3119件、交通事故1332件と続いた。

 傷病程度別の搬送人数は、軽症、中等症で全体の8割超を占めた。

 レスキューなど救助要請の出動件数は前年から19件減の367件。事故種別の救助出動件数では、建物などによる事故が206件で、全体の半分以上となる56・1%だった。