ヒグマ撮影者らの滞留が目立つイワウベツ川付近に監視カメラを設置する環境省職員=12日午後、北海道斜里町
 ヒグマ撮影者らの滞留が目立つイワウベツ川付近に監視カメラを設置する環境省職員=12日午後、北海道斜里町

 世界自然遺産の北海道・知床で、観光客らが撮影や観察目的でヒグマに過度に接近するのを防ぐため、環境省は12日、斜里町内の撮影スポットに監視カメラを設置した。知床の羅臼岳では8月に登山者が襲われ死亡しており、事故の危険性を高めるヒグマの「人慣れ」対策を強化する。

 環境省によると、カメラを設置したのは撮影者らの滞留が目立つ同町のイワウベツ川付近。2022年施行の改正自然公園法で、ヒグマへの付きまといや過度な接近が禁止されたが、取り締まりが難しく摘発した例はこれまでなかった。

 同省ウトロ自然保護官事務所の二神紀彦企画官は、過度な接近により人慣れしていた可能性を指摘。法律を守るよう呼びかけた。