関西空港に緊急着陸したユナイテッド航空機から避難し、バスで誘導される乗客=12日午後8時58分
 関西空港に緊急着陸したユナイテッド航空機から避難し、バスで誘導される乗客=12日午後8時58分

 12日午後7時10分ごろ、緊急事態を宣言した成田発フィリピン・セブ行きユナイテッド航空32便のボーイング737が関西空港に着陸した。乗客乗員141人は脱出用シューターを使って全員避難した。泉州南広域消防本部によると、けがをしたのは50代と80代の女性2人。日本人と外国籍でいずれも打撲という。

 国土交通省は12日、緊急着陸を重大インシデントに認定したと発表した。脱出用シューターが使われたのが理由。運輸安全委員会は同日、航空事故調査官2人を指名した。

 同省によると、ユナイテッド機はセブに向かう途中、貨物室で火災発生を示す計器表示があり、緊急事態を宣言。機体は関空に緊急着陸した後に誘導路に停止。乗客は誘導路上で脱出用シューターを使って緊急脱出した。滑走路2本が閉鎖され、うち1本はその後に運用を再開したという。

 同省関西空港事務所によると、地上の管制には「貨物室から発火したとの警報が鳴った」とパイロットが連絡した。実際に発火したかどうかは不明としている。