2015年9月、ラグビーW杯イングランド大会の南アフリカ戦で、キックの前に狙いを定める五郎丸歩さん=ブライトン(共同)
 2015年9月、ラグビーW杯イングランド大会の南アフリカ戦で、キックの前に狙いを定める五郎丸歩さん=ブライトン(共同)

 ラグビーの2015年ワールドカップ(W杯)イングランド大会で日本代表が南アフリカから金星を挙げて19日で10年。中心選手で脚光を浴びた元日本代表FBの五郎丸歩さん(39)がインタビューに応じ「日本開催の19年W杯を控え『憧れの存在になろう』と始まったチーム。ラグビー選手や日本代表の地位が上がった瞬間だった」と歴史的勝利の意義を語った。

 試合は終了間際のトライで逆転勝ちし、五郎丸さんは24得点をマーク。時がたつにつれて日本の応援が多くなった会場の雰囲気は「一生忘れられない感覚」と話した。大会後にはキックを蹴る際のポーズが流行し、一躍時の人に。当時の心境を「一人で成し遂げたことではない。ほっといてくれという感じだったが、ラグビーを認知してもらうことになったのは良かった」と明かした。

 19年大会の開幕戦で「日本のジャージーを着た人たちが埋め尽くす光景を見た時は涙を流しそうになった」と述懐した。現在はラグビー界から離れているものの「日本にW杯が帰ってくる時には、もう一度戻ってきたい」と意欲を示した。